手が付けられないゴミ屋敷!今すぐ考えたい対策方法
ゴミ屋敷は頻繁にニュースで特集されるほどの社会問題となっています。ゴミ屋敷が原因で発生する問題はどんな事があるのでしょうか。住人だけでなく周りの住人にも影響がでます。
それではゴミ屋敷対策の法律や条例はあるのでしょうか。行政や自治体はゴミ屋敷に対してどのような対策をしているのでしょうか。ゴミ屋敷とそのの周辺に起きる問題、現状の行政が行っているゴミ屋敷対策や問題、またゴミ屋敷対策として何が必要なのかご紹介します。
ゴミ屋敷が原因で発生する問題
ゴミ屋敷があると、住んでいる人たちが不衛生またケガをするなど多くの問題が発生しますが、それだけではありません。ゴミ屋敷対策をしないで放置しておくと、悪臭や害虫などが発生する原因となります。
他にも家屋倒壊や実際にゴミ屋敷が原因で火災になった事もありました。周りの住民にとって精神的、そして衛生面でも影響がある状態で生活を余儀なくされます。ストレスがたまりすぎて精神科へ通っても落ち着かず、引っ越す人もいるくらいなのです。また長い間ゴミ屋敷になっている所は、住人が孤独死をしていたというケースも少なくありません。
うつ病などの病気が原因で、セフルネグレクトになり周りのゴミも気にならなくなったまま亡くなってしまう事もあります。ゴミ屋敷は孤独死という社会問題にも関係があるのです。少しでも早く対策をする事によって、防ぐ事ができる孤独死があるかもしれません。ゴミ屋敷は住人、周辺に住んでいる人、行政にとっても大きな問題が数多く発生するのです。
ゴミ屋敷に関する法律や条例
ゴミ屋敷が話題になる事も多くなり、問題になっています。住民の敷地内なので、あれこれいう事はできません。しかしゴミの放置で強い匂いが充満している、害虫が発生している、火災などの恐れがある、ゴミ置き場と間違えて知らない人がゴミを周りに捨てていくなど問題が多く発生します。
そこで行政が対処する必要がでてくるのですが、ゴミ屋敷対策がしっかりしている程の法律が現在ありません。長年自治体や周辺に住む住民を困らせてきた問題ですが、地方自治体がゴミ屋敷対策として条例を作り始めたのがゴミ屋敷対策条例です。条例の内容な自治体によって違うのですが、「不良な状態」などと表現され、そのあとに具体的に定義される事が多いです。
ほとんどがゴミ屋敷の影響で、周りの住民に悪臭や家屋の倒壊など迷惑をかけてしまうというものです。周辺の住民から相談があって初めて自治体は調査を行います。そこで必要に応じてゴミ屋敷の住人に忠告をし、守られないと命令とそれでもゴミ屋敷住人が動かない場合に行政代執行となります。
行政代執行とは自治体など行政側が強制的にゴミ屋敷対策として、ゴミを撤去する事をいいます。住人はその費用を支払う必要があります。
行政や自治体によるゴミ屋敷への対応
地域住民からゴミ屋敷対策をして欲しいと相談があると、自治体はまずゴミ屋敷の状態を確認します。調査結果を持ち帰り、そのゴミ屋敷が条例に掲げられている事の多い生活をする上で不良な状態かどうかを判断します。不良な状態と判断された場合は、ごみ屋敷の住人と話し合い状況を説明し指導をします。
できればこの話し合いの段階で住人に理解をしていただき、対処をするのは一番良いのですが、長年ゴミを放置している人なのでなかなか進まない事もあります。この段階で住人が対処をしない場合は勧告をします。勧告をしても変わらない場合は強制的に自治体や行政が片づけを行う事になるのですが、あくまで一時的な解決であり完全なゴミ屋敷対策とはいえません。
行政や自治体は住人と話し合いをする機会を何度も作り、なぜこのようなごみ屋敷になったのかを解明していきます。長年病気で寝たきり、また年配の方で体力がない、周りに家族もいないという状況もあります。住人の方が精神的に落ち着いた状況でない事もあります。その場合であれば、行政や自治体がサポートをする事があります。
ゴミ屋敷を取り締まるには法的な限界がある
多くの自治体が強制的にゴミの撤去をする事には積極的ではありません。ゴミ屋敷対策として、ゴミを撤去するには多額な費用がかかる事が多くなるのですが、先に自治体がたてかえる必要があるのです。
あとから住人がその費用を支払うのですが、支払わない、また支払う能力がないといったケースもあるのです。もし住民が撤去に同意したとしても、費用の面など簡単な問題ではありません。ボランティアに集まってもらうなど対策が必要になり、一度きれいになっても今後の問題も残ります。他にも問題があります。
周りからはゴミに見えても住人にとっては財産だという事もあるでしょう。条例で「不良な状態、生活環境」とあってもどこまでが不良が判断するのが難しいのです。ごみ屋敷対策をするには法的な壁があります。それでも周りの住民が声をあげていかないといつまでたっても状況は変わりません。市町村に状況報告をし続ける事が最も重要でしょう。