遺品整理の具体的な方法とは?どうしたら良いの?についてお答えします
身内の不幸に直面した時、人は誰でもその非日常的な出来事に飲まれ、悲しみから立ち直る気力さえ失ってしまいます。しかし、そんな遺族に容赦なく現実的な問題として降りかかってくるのが「遺品整理」です。
ただ、「遺品整理」と聞いてすぐにその内容が分かるという方もあまりいないのではないでしょうか?そこで、ここではその具体的な内容と実際にどうしたらよいのかについてお答えしていきます。
遺品整理とは
遺品整理とは単に「いるもの・いらないもの」に分けて整理・廃棄することではありません。そもそも遺品とは、故人様が所有されていた全てのお品を指します。車や自転車、衣類、家具、電化製品から預貯金、宝飾類の貴重品まで丁寧に仕分け、適切に処理をしていかなければなりません。
また、故人様の思いが詰まった趣味の物や写真など捨てるに忍びない遺品は「遺品供養」「お焚きあげ供養」という選択肢もあります。それに加えて、故人様のお住まいが賃貸だった場合、その賃貸契約の解除も視野に物事を進めなければいけません。電気・ガス・水道といったライフラインの解約手続き、不動産管理会社との交渉など普段遠方に暮らしている遺族や時間の取れない遺族には、負担の大きい作業となります。
かといって、思い出が深ければ深いほど、遺族にとって遺品を処分するのは簡単なことではありません。こうした「想い」までをも汲み取るのが「遺品整理」なのです。
どうしたら良いか分からない場合は遺品整理業者に任せる
故人様への「想い」と「遺品」は同じものではありません。遺品を整理することは故人への想いを断ち切ることではないからです。遺品整理に前向きな気持ちになり片付けを始めても、途中で迷ったら一旦作業を中止して時間を置いてから作業を再開してもかまいません。
現実的なお話として、大切に残しておくもの以外はリサイクル品や廃棄物として処分することになります。まずは遺品を処分される気持ちの整理をつけてから、遺品整理を始めてみましょう。
遺品整理と不用品回収のちがい
それでは、「遺品整理」と「不用品回収」のちがいを見ていきましょう。
遺品整理とは
「遺品整理」は、故人様を偲び、その所有物を思い出と共に弔うことです。その人の歩んできた人生に敬意を払い一つ一つの物を供養することです。遺族としては思い出や悲しみがより一層強まる作業となります。
しかし、身内を失った悲しみを受け入れて前に進むためには、遺族にとっては必要不可欠なステージとなります。遺品だけでなく、故人への思いも心の中で整理する、それが遺品整理です。
不用品回収とは
一方で「不用品回収」とは、まさしく不用になったものを処分する作業と言えます。長年使用し愛着はあるものの「ゴミ」として処分するのが不用品回収です。遺族が行っていては、思い出や悲しみのあまり整理に時間がかかってしまったり思い切って処分ができないということがあります。
業者の場合には、そういったことはありません。しかし、ここで気を付けたいのが、この「遺品整理」をまるで「不用品回収」のように行う業者が存在するということです。
遺族の思いなど無視して法外な料金を請求する、遺品を不法投棄、高額な宝飾類を無断で回収する、遺族に対して暴言を吐くなど悪質な例も多々あります。故人の気持ちを継承するためにも情報収集をしっかりとして、業者を見極めることが大切です。
特殊清掃が必要な場合の遺品整理
高齢化社会に加えて生涯単身者の増加、少子化問題などが「孤独死」を生み出す現実もあります。親戚づきあい、近所づきあいのなさから誰にも看取られることなく息を引き取るという事例が後を絶ちません。お亡くなりになってから相当の時間が経っていた、というケースも孤独死の場合には珍しくありません。
そうした場合、害虫の発生や体液によるシミや臭いが伴う事が多く、特殊清掃が必要になってきますが、遺品整理業者が兼務していることもあります。