遺品整理が進まない理由と問題を解決するために試してみたいこと

「いつかはやらなければいけない」と分かっている遺品整理でも実際に始めてみると、どこから手を付けたら良いか悩んでしまうものです。また、いざ想い出が詰まった品を前にすると、辛い気持ちがこみ上げて整理が進まないといった状況になりがちです。

このページでは遺品整理が進まない・できないといった時に見返したいポイントについてお伝えいたします。

遺品整理が進まない理由

遺品整理は単なる整理作業とは異なりますので、思うように進まないことは自然なことといえます。大切な方を亡くされたショックが強ければ強いほど、時間がかかるようになります。

まずは遺品整理が進まない理由を理解して、ご自身の中で少しずつでも気持ちを落ち着けていくことが大切です。

整理する遺品の数が多い

故人様がご高齢であった場合、遺品となるお品の数は増えやすくなります。衣類や本、ご趣味をお持ちでしたらなおのこと、整理する上での判断が難しくなります。

お亡くなりになる前までは気にも留めていなかったものが、遺品整理という状況に立つと、すべてが大切なものであるように感じるものです。物量が多ければ多いほど、ご遺族の方の手は止まってしまいます。

想い出の品を前にして作業が進まない

写真・アルバムや手紙、故人様がお好きだった趣味に関するものなどは、ご当人だけでなく周囲の方にとっても想い出が詰まったお品ですので、そう簡単に処分できない部類に入ります。

「大切な想い出を忘れたくない」「手放したら想い出まで失われてしまう」と感じ、なかなか遺品整理が進まない理由の1つとして代表的なものです。

価値が判断できない

骨董品や美術品といった、一般の方にはその価値の判断が難しいものをコレクションされていた場合、安易に処分することが難しく、また身近なところで鑑定を依頼することも容易ではありません。

遠方に住んでいるため整理が進まない

遺品整理は時間を要する作業です。そのため、故人様がご遺族と離れた場所に暮らされていた場合、まとまった時間を確保することが難しく、結果的に整理が進まない要因となります。

物理的に遺品を運ぶ体力がない

遺品の量が少なかったり、作業を行える方が複数お集まりになることができれば、さほど問題なく遺品整理を進めていけるかと思います。しかし、非力な女性やご高齢の方だけでの対応はあまり現実的ではありません。衣服や本などは少数であれば持ち運びできますが、量がまとまると筋力のある男性でも大きな負荷がかかります。

また、ここに家具や大型の電化製品が含まれてくる場合がほとんどですので、物理的な体力が無いと遺品整理はなかなか進みません。

遺品整理が進まない時に試したいこと

上記が遺品整理でお悩みのお客様から、弊社にご依頼いただくきっかけとなる代表的なものです。それでは次は、整理が思うように進まない時に検討してみるべき事項に関してご説明致します。

身近な協力者を募る

まずは身近なお知り合いなど、遺品整理を手伝ってくれる方がいないか考えてみましょう。ご親戚・友人、ご近所付き合いがある方など、人手が一人増えるだけで作業スピードは格段に違ってきます。

また、遺品整理の経験をお持ちの方がいれば、なおさら協力を仰ぎたいところです。手順や整理のコツなどをご存知の方がいれば、作業の面でも気持ちの面でも心強い助っ人となります。

買い取り・リサイクルできるものから始める

遺品の大半は生活用品である場合が多く、一般的にこれらを買取業者に引き取ってもらうことは難しいでしょう。しかし、利用年数の比較的浅い家電(5年以内が目安)などは、状況によって買い取り・リサイクルに出せることがあります。

特に冷蔵庫や洗濯機、テレビといった家電は、部屋の面積を取る要因の1つにもなるので、これらを運び出すだけで作業スペースを確保でき、結果としてその後の整理も効率的に進められるようになります。また、これらの家財は、衣類やご趣味のものといった、故人様と深く関わりがあるものではない場合が多いため、手放すにも精神的な抵抗が少なくて済みます。

遺品の買い取りには古物商免許が必要です

家電などの遺品はリサイクルすることで、必要とする方の手に渡りますので、故人様に対しても気後れが少なくて済みます。もちろん、金銭的なご負担が軽くなるといったメリットもあります。

ただし、こうした遺品の買い取りに際しては、行政によって認可された古物商許可免許が必要になります。弊社は古物商免許も取得しておりますので、安心してご相談ください。

買い取り・リサイクルできるものから始める

故人様がご使用になられていたお品でも、次の世代のことを考えて向き合うと気持ちを切り替えられることもあります。辛いお気持ちや気後れすることだけにとらわれ過ぎず、遺品整理のメリットにも目を向けてみたいところです。とは言え、「もっと前向きに考えて!」と言われても、なかなかそのようになれないのが人間です。

遺品整理が進まない時はプロの専門業者に頼るのも1つの解決策

どうしても遺品整理が進まない時は、やはりプロの専門業者に一度相談してみることも大切です。自分たちだけではいつ終わるか分からないといった状況でも、プロの手にかかればスムーズに整理を進めていくことができます。

分別から整理について数多くのノウハウがあるため、驚くほど段取りよく遺品整理を完了させることが可能です。これはなにも、「ただただ効率よくお荷物を処分する」といった意味ではなく、ご遺族のお気持ちを汲み取ってアドバイスさせて頂く意味ももちろん含まれています。

些細なアドバイスが遺品整理の完了につながることも

辛いお気持ちを持ったまま当事者だけで整理を行うと、普段なら思い付くような当たり前の考えまで見えなくなっている場合も珍しくありません。

そこで、我々からほんの少しのアドバイスを差し上げただけで、心のモヤが晴れていき、以降の整理を前向きに考えられるようになることもあります。実際に「今まで何を悩んでいたんだろう」と仰って頂くお客様もいらっしゃいます。

遺品整理と清掃

遺品整理だけでも相当な心労と肉体的疲労を伴いますが、その後の清掃作業も考慮すると、作業の開始から完了までいかに時間がかかるものか想像に難くないと思います。ご遺族の方が遠方に住まわれている場合は、何度も往復を重ねるといったことにもなりかねません。

また、故人様が賃貸物件にお住まいであった場合は、お部屋の清掃も含めた早急な退去が求められることもあります。遺品整理は物品だけに目を奪われがちですが、お部屋の清掃も必要である点を忘れてはいけません。

まとめ

遺品整理は人生の中で頻繁に行うものではありませんので、作業がなかなか進まないことはごく自然なことです。任せるべきは任せるといった選択をすることで、故人様を偲ぶことができるのではないでしょうか。